大地の母

　・アルバム

2004-03-24

傷痕（きずあと）に咲いた花

金芝河さんの著書・傷痕に咲いた花という本題をお決めになる時に思い巡らせていらしたという「梅花の理念」……。

今朝、自宅の梅の樹に咲き出した一輪の梅。改めて、傷痕に咲いた花を手に読み返しています。

２００４．２．１９

大母宅　一番咲きの梅花

「日本の読者へ」より：

おそらく私のこの文章や言葉の中に秘められている庸みとその傷痕が、日本の人々のそれと一致しているのではないかとも思える。もしその思いにある程度の正当性があるとするなら、未来の韓国と同じく、未来の日本の解放が、生命の思想に繋がっているということになるだろう。一人一人の傷痕に咲き出る花の香りとして、日本の全民衆にこの一冊の書物を捧げたい。

金芝河略歴：

１９４１年、韓国全羅南道木浦市生まれ。１９７０年、体制風刺の長篇詩「五賊」を発表の後投獄され、１９７４年、死刑を宣告される。１９８１年、世界的な救命運動が実り釈放。詩作以外にも随筆や談論集を次々に発表し、近年は環境重視、地域自治などを提唱するサルリム(生命)運動や、東北アジアの伝統を見直す活動も積極的に行っている。