1996年5月、生後3ヵ月のラブラドール犬(オス)が我が家の一員となりました。娘たちと大父が密かに話し合い、家族の一員となるべく準備が進められていたのです。何も知らせられなかった驚きで怒かりまくったのですが、名前を決める頃から、「“大地” にしよう!」と密かに企み、だれも認めなかった呼び名 “大地” は大母によって刷り込まれていきました。
昨年10月末から歩行がぎこちなくなり始め、12月初めには階段への上り下りが出来なくなり、病院での診断は “原因不明”。老齢でもあり、自宅で様子をみることにしました。年を越せるかどうか心配したのですが、お正月の祝い時には、いつもの定位置までにじりよりながら近づいてきていました。
元旦の朝、窓辺に近づき鳴き続けてくれたのは “めじろ” でした。新年の挨拶に来るとは律儀な鳥さんだことと感心しきり。ところが、三が日が過ぎた頃からあの “めじろ” が語るように鳴き続けていたのと同じ鳴き声を大地がする様になったのです。体を触ってやると一時的には泣き止むのですが、苦しさからなのか、亡くなる日の前日まで悲しい鳴き声が続いていました。
「みんなの病を持って行ってくれる大地を大切にしなさい」と父の退院報告をしてくれた母からの一言に、「すでにお棺は作り、孫達が絵を描いている」ことを伝えました。
孫達が描く世界で一番大きいのは “大地”。そして、“大地” の周りには笑顔が沢山描かれています。
「だいちゃん しんだんやろ ママからきいたで…」と4歳のゆう。
「だいちゃん あんよがいたい いたい ねんねしてる」と2歳のこまき。
孫達が生まれた時から身近な存在だった “大地”。孫達が “大地の死” が理解できる時まで、まだ時間が必要でしょう。
大地の映像を振り返えると微笑ましい場面が沢山あります。子供達だけでなく、大母も気持ちを切り替え、沢山の思い出を残してくれた “大地” へ 「ありがと!」 の気持ちを込め、大母のトップに微笑ましい映像をアップいたします。
首輪を外した “大地” は自由な世界を思いっきり走り回っていることでしょう。
“大地” を可愛がってくださったみなさん ありがとうございました。
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