2005年3月20日、福岡を襲った震度6の大きな揺れ。「福岡で地震なんか起こるはずがなか」と言い切っていた人々を震撼させました。マンションの10階に住む実家の父と母の自宅でも家具や食器類が倒れ部屋中に散乱。普段であれば、遅めの朝食を頂いている時間帯。父は定位置で座わったまま大きな食器棚に押しつぶされていたはずです。
前夜から博多を訪問していた孫夫婦達との夕食会に備え、早めに起き出し体を動かしていたことが幸いしました。その後も続く余震。「もう、どげんなってもよか‥‥」と投げやりな言葉を口にし始めた母。家具の隙間の中で携帯電話を握ったまま助け出されるのを待った時のことが蘇るようです。不眠が続き、このままでは体調を崩しかねないと博多を離れ、先月末から美原町に迎えて静養中の両親と過ごしています。
孫の家で手にした一冊の本。「1981年5月博多の爺」と日付が記された絵本「にぐるまひいて」。幾度となく読み聞かせた絵本です。まもなく、孫が曾孫に読み聞かせる事でしょう。
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