日本ネグロスキャンペン委員会(JCNC)
■活動理念と目標
日本ネグロス・キャンペーン委員会(JCNC)は、フィリピン中部にある「砂糖の島」、ネグロス島でおこった飢餓を救援するために1986年に設立された国際協力団体(NGO)です。
当初の食料や医薬品の緊急救援はやがて、サトウキビのプランテーション経済からの解放と自力更正をめざす復興プロジェクト活動に発展しました。農機具や種子、カラバオ(水牛)の配布、ツブラン研修農場を設立し、自分たちで食料を生産できるよう応援したのです。また、オルター・トレード社(ATC)を設立し、生産物を市場に民衆が自ら流通させるもう一つの経済を作りました。これは、日本でカンパを集めて活動するだけでなく、経済活動を行って自立復興プロジェクトに投資するシステムです。自立活動の三位一体、すなわち緊急救援、自立復興活動、そして民衆による経済活動を同時並行で展開してきたのです。
15年の活動を通じて、いっそう明確になってきたことがあります。JCNCは95年よりネグロスで農業を軸とした村おこし、島おこし運動、PAP21「民衆農業創造計画」を進めています。これは、自然循環を壊さない生産活動と適正規模の経済的循環の実現による「自立」への取り組みですが、それは実は日本の私たち自身の課題でもあるということです。
日本の食料自給率はわずかに40%弱、農民の平均年齢は60歳を超えています。海外からの食料輸入なしでは生きていけない状況に追い込まれています。
自立しなければならないのは私たちではないのか? そのために私たちに何ができるのか? JCNCは15年間の活動を活かし、以下のことを推し進めます。
1.ネグロス島とセブ島で農業を基盤とする地域自立の取り組みを支援します。
2.アジアの農民と農民、農民と消費者の国際ネットワーク作りを進めるアジア・ルーラル・オルタナティブス(ARA)活動に積極的に関わります。
3.フィリピンの農業についての調査活動を実施し、成果を行政や現地の支援活動に反映させます。
4. 国内で南北問題、農と食に関する開発教育に取り組みます。
それは世界で生を受けた子供たちに、私たちの信じる理想の社会環境を実現するためです。私たちの活動に是非参加して下さい。