事件が起こった砂糖きび畑の前には小学校があるではないか。子供達が見ていたのだろうか? 3月はフィリピンでは夏休みのはず、…ということは畑で手伝いをしていた子供達が大勢居たということになる。犠牲者が出なくて良かった! しかし、あの日の出来事は子供達の心深くに傷として残っていることだろう。ラリー達の子供達とのワークショップは、心の傷を癒すケアとして続けてほしい。
複雑な思いを抱きながら村の中を歩き出した先に、比較的広い路が通っている。歩きながら気になってきた村の情景。道を挟んで家の構えが明らかに違っている。この一角は倉庫ですか? 何度となく泊ったフィリピンの村の印象とも違っていたので尋ねた。
JCNC小林事務局長からの説明では、土地所有権を手にした農民が二分化された。
元地主とともに合弁会社に参加し、砂糖労働の賃金として報酬だけを得る農民達。エスペランサ農園として協同組合を結成し、共同管理の土地で砂糖きび栽培をし、ここで得た収益を積みたて、将来に向けた多様化事業資金、奨学金制度を生み出し、子供達に残してやれる持続可能な農業経営獲得を目指すリタ達。
元地主が工事したインフラ整備(水道・電気)がこの路を挟んでエスペランサ農園に参加している村人の一角だけ供給停止されているのです。家の構えの違いは、収入の違いを見せつけるがごとくのあり様です。