収穫祭で浴びた灼熱の太陽で体が熱り、眠れない中でエスペランサ農園の出来事を考えていると……鶏が泣き出し、朝が早い村人の生活の音が聞えだす中で明けていった。
朝になると聞えてくるはずの水浴びの音がしない……そっと部屋を抜け出した。昨夜、水浴びをしたドラム缶には底にわずかの水が有るだけ。側にあったバケツを持ち出しリタに水場を尋ねた。50メートルほど離れた井戸を教えてくれた。
ポリ容器を使って汲み出し、バケツに入れて運ぶらしい。飲み水は別の泉から汲み取って来る。生活に欠かせない電気・水に至るまで元地主によるいやがらせは今も続いている。